プロデューサーとして、自分が良いと思って作ったものが、みんなに受け入れられなかったら?
そのときは、仕事を辞めるべきだろう。
データを分析して市場の動向をつかむ努力をする、なんてことはしない。
市場の様子を伺いだしたら、二番煎じしか出来なくなる。
直感で何が良いかわからなければ、だめだ。
モバイルウォーズが未だに必要とされているのは、やっぱり当時のそれが他のどこにもない、誰よりも早く始めた画期的なサービスで、つまり発明だったからなのだと思う。
みんなが求めているのは、見たことがないものを見たいという欲求。
そんなものを作って、しかもみんなに喜ばれるという興奮を味わってしまったら、やみつきだ。
作り手としてこんなに嬉しいことはない。だから、ずっと発明を続けたい。
これから自分がプロデューサーとして世に出すサービスは、必ず何か発明をしようと思う。
直感を信じられなくなると、一所懸命データを見て、そこからヒントを得ようとしがちだけど、データの分析は、仮説の検算でしかない。
事前に仮説がない分析は、時間の無駄。それは未来を予知しないから。
でも業界は違っても、人間の業は変わらない。これからの流行を探るヒントは、異業種の歴史の中にある。
この道14年の人間の仕事だから生み出せた価値。それがあることを証明できれば、若い人も年をとることが楽しみになるはず。
そうやって歴史が作られていって、いずれ他の業界に参考にされるような歴史になる。出来れば、反面教師ではなく、積み上げていきたい。