困窮を知る

「後悔しない」って、簡単じゃなかった。

業界でカード合成ゲームが広まれば広まるほど、どうして発明者の自分が辛酸をなめなきゃならないんだ!という考えが頭を離れない。

テレビでCMを見るたび悔しくて、イライラする。

 

あの時はちょっとミスったね、今後気をつけよう、良い経験だったよ、などと達観するには、まだ時間が必要っぽい。

だけど、その事にとらわれるあまり、今手にしている幸せを感じられないとしたら。

こんなに、もったいないことはない!

子どもと遊んでるときも、過去の仕事の失敗にとらわれてるなんて不幸すぎる。

 

何もかも失ったと思っていたけど、それでも少しずつ取り戻せて来ている。

社長として成功していた時に手にしていたものと比較すれば、見劣りするけれど。

 

家康は、心に望み起らば困窮したるときを思い出すべしと言った。

思えば、今までたいして困窮したことのない人生だった。

いまはそれを知る時期なんだと思う。