スタートアップの最小構成

5月にひとつもエントリしないまま6月になった。毎月1回は更新してたのに。忙しかった。忙しいという字は、心を亡くすと書く。文字通り。これが会社をつくるということだよ、そうだった、思い出したよ。10年前に会社をつくったばかりの時、基本的には何もかもひとりでやらなきゃいけない。そして誰かがJOINしてくれたら、その人がやることを自分がやらなくても良くなる。そんなことの繰り返しで、少しずつ時間がつくれる。

ギジンも自分以外の人がJOINしてくれるようになった。最初の一人はCTO!CTOが見つからないスタートアップが多いとか、CTO探しに苦労するとか、そんな声をよく聞くけど、最初にCTOのいないスタートアップは考えられない。CEOが技術をわかってればいいのかも知れないけど。それにしても最新のテクノロジーを追いかけながら経営するなんて離れ業、大変そうだ。

最小のスタートアップの構成は、ハスラー、ハッカー、ヒップスターの3名と言われてる。自分は漫画家出身で絵は描ける、技術も学んでプログラムも出来る、よし、これで思い描いていた理想を実現できる、そのはずだった。すべて自分が手がければ、妥協のない理想の世界を作れるはずだった。でも無理だった。時間は有限だ。ひとりで理想を追求している間にも世の中は進歩してる。ひとりでやるとスピードが鈍る。少しでも早くやろうとすると、全てに妥協せざるを得ない。そして全て自分でやって、世に出した。そして、全てが中途半端に終わった。結局は、自分に一番向いていることに集中することが、自分のためになるんだ。

じゃあそれは何だろう。自分に向いていることは、ハッカー(技術者)だろうか?いや、自分よりもっと出来る人を知ってる。じゃあ、ヒップスター(デザイナー)か?いや、自分よりもっと出来る人を知ってる。まさか、ハスラーか?ハスラーってなんだ?ビリヤードをする人か?くらいしか知らなかった。どうやらハスラーは営業のことらしい。営業ってなんだろう。物を売り歩けばいいのだろうか。そうか、チームを売り込むのか。俺たちは最高のチームだぜ、価値ある挑戦するぜ、大化けするぜ。さあ、買ってくれ、支援してくれ、投資してくれ、と。

おいおい、それって自分が一番、苦手だった分野じゃないか。ずっと投資してくれなんて言えなかった。人の金を預かって事業するなんて勇気は持てなかった。過去に出資してもらったことはあったけど、そのときはチームのリーダー(社長)ではなかった。そんな軽々と投資してくれ、なんて言えることではないと思っていた。

しかし今は違う。確信がある。自分は、最高のハッカーとヒップスターを知っている。彼らとチームを組めば最高のものが作れる。

そして、過去の経験から、自前の資金だけで大きくなろうとしても、難しいことを知ってる。だから支援してもらわないといけない。そして、出資者を信じないといけない。投資家を同じチームの一員として迎えないといけない。大化けするシナリオを描いて、急成長して急拡大しなければいけない。そうしないと、失敗すら出来ない!!誰にも知られずに生まれて、誰にも知られずに消えていく。あ、そんなことしてたんだ、ふーん。それだけだ。何も残らない。誰の役にも立たない。バッドノウハウも共有できない。だから、失敗を怖がって、小さな成功を手に入れようとしてはいけない。飯が食えればいいや、では、そのうち飯すら食えなくなる。

でかい成功をつかもうとする、そこから始める。それがIT業界。挑戦を続けるんだ。挑戦を続けることが価値を生む。